煮物などに欠かせない「大根」
レシピなどを調べていると「米のとぎ汁で下茹でする」と紹介されていることが多いですが、なぜ下茹でに米のとぎ汁を使うのか、ご存じですか?
今回は、大根の下茹でに米のとぎ汁を使うのはなぜなのか、その理由と下茹での方法や時間についてご紹介していきます。
大根の下茹でに米のとぎ汁を使うのはなぜ?
大根の下茹でに米のとぎ汁を使うのはなぜなのでしょうか?
結論からいうと、お湯で茹でるより「大根がおいしくなるから」です。
一体どういうことなのか、詳しく見ていきましょう。
調味料の味がしみやすくなる
米のとぎ汁で大根を下茹ですると、お米に含まれるデンプンが大根のえぐみを和らげ、大根の細胞壁を壊してくれます。
つまり、調味料を沁み込みやすくしてくれるのです。
大根の甘みが増す
大根に含まれる「ジアスターゼ」という酵素はデンプンを分解する働きがあります。
つまり、米のとぎ汁に含まれるデンプンは、ジアスターゼによって分解される、というわけですね。
ジアスターゼによって分解された米のデンプンは糖分へと変化し、大根をより甘くしてくれます。
苦みなどを取り除く
大根は元々苦みやえぐみがありますが、お米のとぎ汁で下茹ですることで、大根独特の苦みが取り除かれ、よりおいしい味わいとなります。
手間でも下茹ですることで美味しくなる!
「下茹でするのは何となくわかるけど、なぜ米のとぎ汁?」と疑問に思っていた方もいるかと思いますが、米のとぎ汁に含まれる「デンプン」が、大根をよりおいしくしてくれるのですね。
大根の下茹では少し手間だと思うかもしれませんが、ひと手間加えることで大根がグッと味わい深くなるので、ぜひ試してみてください。
大根を米のとぎ汁で下茹する方法と時間
ここからは、大根を米のとぎ汁で下茹でする方法と時間について解説していきます。
大根の下ごしらえ
大根を米のとぎ汁で下茹でする時は、まず大根の皮を剥きます。
大根は皮周辺が硬めなので、気持ち少し厚めに切っておくのがおすすめです。
大根の下ごしらえのポイントは次の2つです。
- 煮崩れを防ぐために、大根の角を一周分包丁で切り取り、面取りをする
- 片面に1㎝ほどの十字の切り込みを入れる
こうすることで、大根が煮崩れしにくくなり、味もしみやすくなります。
大根を下茹でする
下ごしらえが終わったら、米のとぎ汁を鍋で沸かしましょう。
米のとぎ汁は、2回目や3回目のものを使うのがおすすめ!
なぜかというと、1回目のとぎ汁にはホコリが付いていることが多いからです。
とぎ汁が沸騰したら大根を鍋に投入して下茹でスタート。
中火で大体15~20分茹でましょう。
竹串や爪楊枝がスッと刺せるくらまで茹でるのがベストです。
茹でる時間はカットした厚さによって変わります。
茹ですぎると柔らかくなり過ぎてしまい、煮物などにした際煮崩れする原因となるので、様子を見ながら調整してみてくださいね。
冷水で洗い流す
下茹でが完了したら、大根を鍋から取り出します。
この時の大根はかなり熱いので、火傷しないように注意してくださいね。
ザルなどに大根を入れたら、冷水で洗い流すことで大根独特の苦みを取り除くことができます。
下茹でが完了したら、煮物などの料理に加えていきましょう!
まとめ
「大根の下茹でに米のとぎ汁を使うのはなぜ?」と思う方は多いかと思いますが、ご紹介した通り、大根を丁寧に下茹ですることでより調味料の味がしみやすくなりますし、大根自体もおいしくなります。
茹でる時間は15分ほどかかりますが、大根の下ごしらえの面取りや十字の切り込みもそれほど手間はかからないので、大根を加える料理をする際は、ぜひご紹介した方法で大根の下茹でをしてみてくださいね。
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