令和という時代になってからも、多くのヒット曲が音楽シーンを彩っていますが、最近「変わった曲名」を目にすることが多いと思いませんか?
中には、「これなんて読むの?」というような特殊な曲名もあったりします。
なぜそんな「変わった、わかりにくい曲名」を付けるアーティストが増えてきたのでしょうか?
結論から言うと、「あえてわかりにくい曲名を付けることで聴き手にインパクトを与えることができるから」です。
この記事では、そんな「わかりにくい曲名が増えてきた理由と具体的なヒット曲」について解説していきたいと思います。
難しい曲名・変わった曲名のヒット曲
それでは、実際にちょっと変わった「変わった曲名」を挙げていきましょう。
●輪廻転生(まふまふ)
●第六感(Reol)
●命に嫌われている(初音ミク/ボカロ)
●花に亡霊(ヨルシカ)
●秒針を噛む(ずっと真夜中でいいのに。)
●廻廻奇譚(Eve)
●夜は仄か(Eve)
いかがでしょうか?
曲名だけ聞いてもどんな内容の事を歌っているのか全く見当もつきませんよね。
こういった「一見するとわかりにくい曲名」が、令和という時代では急増しているのです。
難しい曲名・変わった曲名の意味を読み解く
前記した曲たちは、そもそも「なんて読むの?」と首を傾げてしまう曲もあるくらいです。
例えば「夜は仄か」は「よるはほのか」と読みます。
これは「かすかに」とか「ほんの少し」という意味を持ち、いわゆる「夜明け」という意味の言葉です。
他にも「秒針を噛む」という斬新な曲名もわかりにくいですよね。
秒針とはいわゆる「時計の針」の事ですが、実際にその秒針を噛むところを想像するとかなりシュールな状況だと言えます。
しかし、これは、秒針を噛んで「時が進むことに抵抗したい」という気持ちを表しているのでしょう。
令和以前の時代であれば、「時を止めたい」や「STOP THE TIME」のようにわかりやすい曲名を付けているかもしれませんが、令和ではあえて捻りを加えた曲名にするアーティストが増えてきているのです。
もう一つ読み解いてみましょう。
「花に亡霊」というヨルシカの名曲ですが、こちらも一見何についての歌なのか想像つきませんよね。
これは、「亡霊=想い出」と解釈し、夏の花(花火)を見ると君を思い出すというような意味と捉えることができます。
このように、どのヒット曲も適当に響きが良いから付けたのではなく、しっかりと深い意味を持たせながらも強い印象を与えているのです。
なぜ難しくわかりにくい曲名が急増しているのか?
これは、冒頭で解説した通り、「あえてわかりにくい曲名を付けることで聴き手にインパクトを与えることができるから」です。
それでは、いったいなぜインパクトを与える必要があるのかを考えていきましょう。
もちろん、令和のすべての曲が変わった曲名というわけではありません。
「香水」や「I LOVE…」「炎」「裸の心」といったように、ストレートな曲名でヒットしている曲もたくさんあります。
楽曲や歌詞、歌唱力が抜群に優れていれば他の曲に埋もれてヒットしないということはないでしょう。
しかし、現代でヒット曲を出すためにかなり重要となっているのが、「いかに拡散してもらえるか?」というポイントです。
いかにクオリティーの高い楽曲であっても、SNSで拡散されなければ「大ヒット」とはならないのです。
実際にYOASOBIやヨルシカといった令和になって頭角を現したアーティストたちは、YouTubeやTwitter、InstagramといったSNSで爆発的に拡散されたことによって人気を獲得していきました。
●拡散された時にすぐにその曲の名前を覚えてもらうか
●「どんな曲なんだろう?」と興味を持ってもらい再生ボタンを押させることができるか
これらを考えた時、一番効果を発揮するのが「わかりにくいけど響きの良い曲名」なのです。
確かに、「秒針を噛む」という曲が突然SNS上で小さな話題となっていたら、「どういう曲なんだろう?」と再生ボタンを押したくなりますよね。
実際に聞いてクオリティーの高い楽曲であれば、そこから更に拡散されていき、大ヒットとなっていくのです。
近年ではプロのアーティスト以外にも、ユーチューバーやプロを目指すシンガーたちが自身でMVを制作しYouTubeなどで公開しているので、プロと言えども埋もれてしまう可能性があります。
アニメ映画のような凝ったMVを公開するのも、わかりにくい曲名と同じく「いかにインパクトを与えてクリックさせるか」ということを考えた結果導き出された方法だと言えるでしょう。
まとめ
今回は、難しいわかりにくい曲名が増えてきた理由と具体的なヒット曲について解説してきました。
ここで挙げたように、ここ数年「難しい曲名・わかりにくい曲名のヒット曲」が非常に増えてきています。
これは、単純に響きが良いからという理由の他に、聴き手にインパクトを与えることができる」というメリットを得る為なのです。
いかにMVなどをクリックしてもらうかが重要な令和という時代では、MVや曲名といった「楽曲以外の部分」でも工夫をすることが必要になってきていると言えるでしょう。
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